手離すことの勇気
こんにちは。
大分市のプライベートサロン
【ハーバルリラクゼーションElder】です。
少し昔のお話をします。
私には学生時代から仲良くしていた友人が居ました。
卒業して社会人になっても、暇を見つけてはよく遊んで、悩み事から他愛のない話まで、長い時間話し込むことは日常茶飯事でした。
お互いの事情はお互いの身内よりもよく知るほど、本当に仲良くしていました。
それは何年も絶えず、お互いに家族を持つようになっても変わりませんでした。
ですが、そんなに仲良くしていたのにも関わらず、プツリと縁が切れました。
縁が切れて半年程して、私はなんとなく彼女に連絡をしてみました。
あれだけ仲良くしていたのだから、時間が経ってきちんと話をすれば、また元のような関係に戻れるのではないかと、思っていました。
結論を言うと、完全に縁は切れました。
でも私は何故、彼女との関係を修復したいと思ったのか、今でもよくわかりません。
なぜなら、仲違いをする以前からジワジワと、彼女と過ごす時間に居心地の悪さをずっと感じていたからです。
会うたびにぐったり疲れて帰ることもありました。
それでも、それまでの彼女との楽しかった時間を思うとなかなか離れられないものです。
だけど、仮にその時に関係を修復できていたとしても、きっとまた同じような事があったと思います。
おかげで私は、それまで出会ったことのないタイプの素っ頓狂な友人に巡り会うこともできました。
その友人との時間はとても楽しくて居心地がいいです。
なぜ、こんな話をしているのかといいますと、人は成長するものです。
いくつになってもです。
何度も何度も、成長するタイミングがやってきます。
成長する時には何かを手離すこともありますし、それは痛みを伴うものでもあります。
それが大切だったものであればあるほど傷は大きい。
歳を重ねれば重ねるほど、手離す時だというサインを、見て見ぬふりでやり過ごすようになります。
そしてそれを手離す時、状況によってはもしかしたら非常識だと思われるかもしれません。
無責任だと思われるかもしれません。
非情だと思われるかもしれません。
大人げないと思われるかもしれません。
不安になるかもしれません。
逆もあります。
自分が手離される側になることもあります。
傷はもっと大きく、痛みはもっともっと強い。
だから、手離されるかもと感じたら、絶対離すものかと、しがみつくかもしれません。
でもですね。
人は成長します。
魂が成長したいと思っているから。
何度も何度もやり過ごしたとしても、必要なくなったフィールドはどんな形であれ、いつか必ず離れていく日がやってきます。
執着すればするほど、強制的に。
もう一つ、お話します。
私は離婚をしています。
ですが、お互いが嫌いになったわけでも、好きな人ができたわけでもありません。
今も、とてもいい関係が続いています。
あの時、私達が手離すものはお互いの存在だったのではなく、『夫婦』という枠組みだったのだと思います。
あの時があったからこそ、今の私が居ます。
あの時から、彼は1番の私の応援団長でした。
それでも、私達は離れなけばいけないタイミングでした。
もしあの時、『夫婦』という関係に執着していたら、きっと今頃彼とは完全に縁はなくなっていたかもしれません。
だけど、夫婦ではなくなっても関係は続いていますし、今の方がより一層、尊い存在に感じています。
手離すのは人ではなく、関係性だということもあるんですね。
更にもう一つ。
最初にお話した友人とは別に、同じく学生時代から仲良くしていて、社会人になってからはいつも一緒に居たのですが、数年ほど全く疎遠になった友人が居ます。
もう一生、彼女と連絡をすることはないと思っていました。
ですがその彼女は今、常識を押しつけることなく、少し変わった私の思考にも理解をしてくれる(共感はしてないと思いますが…笑)かけがえのない大切な友人の1人です。
時を経て、必要な時に必要なタイミングでまた戻ってくるというパターンですかね。
全て、全て。
手離さなければわからなかったことですし、それによって一歩成長できたからこその、今があるという話です。
一歩踏み出さなければ、成長はできません。
踏み出すのには勇気と覚悟がいります。
誰も、好きで傷を負いたくはないです。
でも、その先には必ず成長がありますし、成長した時に必要な人が必要なタイミングで現れるものです。
それは初めましてかもしれないし、お久しぶりですかもしれないし、その時にならなければわからない。
だから、きっと今は辛いかもしれないし、これから辛い思いをしなければならないかもしれないけど、それは成長したいっていう、人が生きていく上では欠かせない欲求だと思うんです。
人として生まれてきたからには。
その為に、魂は成長する為に、この体を選んだんだと思うんです。
悲観しすぎず、受け入れてみませんか?
自分から踏み出してみませんか?
成長した先の世界は、もっと広くてもっと遠くまで見渡せて、見えなかったものが見えたりして、なかなか面白いです。
思い切って手離したら、空も飛べるかもしれませんね。